1月10日 金曜日

 あれから4日。まだルカは目覚めない。俺は、ルカに目覚めて欲しい気持ちと、まだ目覚めて欲しくない気持ちがあることに気付いた。俺は、ルカに伝えなければならない。残酷な問題があるのだ。その事が、俺の心に暗く、重い影を落としていたのだった。『ルカ、早く目覚めてくれ』そう祈りながらも、『もう少し時間が欲しい。俺の心が落ち着くまでの時間が・・・・・』と、俺はそのふたつの気持ちの間で揺れた・・・・
 そして、この時俺は、夢のことを思い出していた。あの夢が現実に起こった。いや、まだルカは生きている。死んではいない。だが、俺の胸には不安が充満していた。もやもやと、得体の知れないものが、身体を埋め尽くしてしまう。
 午後、恭一さんが来た。一馬氏の事や西園寺家の事を話してくれたが、俺にはどうでも良い事だったので殆ど聞いていなかった。ただ、一馬氏が起訴される事だけは、ルカに報告出来ると思っていた。
[PR]
by karura1204 | 2004-12-01 00:19 | 第六章 冬の花火
<< 1月9日 木曜日 1月11日 土曜日 >>