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9月30日 月曜日

 美里達は早速、色々と動いてくれていた。そして、この日の夜、美里が婚姻届を持ってきた。
 「ヤッホー。来たわよ。はい、ワイン。それから、一番大事なもの。婚姻届よ」
 「美里、嬉しそうだな」
 「当たり前よ」
 「美里姉、いらっしゃい」
 「ああ、ルカ、ちょっと机空けて。ほら早く」
 「姉さん、気が早いわ」
 「早い方が良いのよ。書いたら祝杯だからね」
 「美里、まるでお前が婚姻届を書くみたいだな」
 「良いじゃない。私は嬉しいのよ。もしルカが仁と結婚したいってこんな事をしようとしたら、私はきっと猛反対したと思うけれど、純平とですもの。こんな良い奴は居ないわ。でしょう」
 「買いかぶりすぎだよ、美里」
 「あら、純。嬉しくないの?美里姉、ありがとう。褒めてくれて」
 「おいおい、俺だってそりゃあ、嬉しいけど・・・・」
俺は、照れた。ふたりの女は、そんな俺を見て笑った。
 「尊と美紀ちゃんは、署名捺印してくれているわ。後は、あんたたちふたりよ。書いたら、私が預かっておくわ」
そう言うと、書類をテーブルに広げた。
 先ず俺が書き、判を押した。続いてルカが書き判を押す。書き上がった用紙を俺たちは、眩しい思いで見詰めた。
 「おめでとう。さあ、乾杯しましょう」
美里は、自分ごとのように喜び、陽気に騒いで帰って行った。
 俺たちにとって、この日の出来事は、忘れられないものになったし、役所に届けを出さないまでも、覚悟を決めるためには効果大であった。
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by karura1204 | 2004-12-01 01:31 | 第五章 時の狭間
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